2004年 09月 13日
9/11 風船 |
本日は風船作ってこどもにあげるお仕事でした。
「こんなんでお金頂いちゃってよろしいものか…?」と自問自答。
葛藤すること約2秒…
「うん。 いいともー!」と即答。
…なんともストレスのない人生を歩んでます。
この仕事ホントは某インターネットプロバイダーの販売業務で、子どもが欲しがってやまない風船を「これでもかっ!」ってくらいシコタマふくらまして、その風船ほしさに近寄ってくる家族連れにすかさず声をかける。
ってのが風船の役割。
まぁ、言ってみれば海釣りの『撒き餌』ですな。「おっ!エサだ。エサ。」とウハウハ寄ってきたところを一本釣りですわ。 んで、この『風船あんちゃん』なんですが、やってみると、結構オモシロイ。なにがオモシロイって、そりゃあんた、子どもとの『ふれあい』ですよ!!
十人十色、千差万別。もちろんその子供によってリアクションは異なりますが、一番多いのがこのタイプ。
1.風船を発見して喜びの表情を浮かべる。
↓
2.ニコニコ笑顔で二・三歩足を進め、風船を取りに近付く。
↓
3.風船の後ろに立っている男(オレ)に気付いて、たじろぐor硬直。
通常はここで親の足にしがみつき、「風船が欲しい。」とせがむ。この要求に対し、親は十中八九、「自分で貰ってきんさい。」と取り付く島がない。 そこで、子ども。意を決した表情でボクに近付いてくるが、モジモジモジ…。「風船下さい」と言えず、親の方を振り返り、助けを求める。 この辺りの表情がなんとも意地らしくてたまらない。
たまらないから、「コンニチハ」と声をかける。恥ずかしいのか返事はない。
「風船ほしいの?」と聞いてみると、小さく黙ってコクンと頷く。
「そいじゃ、何色がいい?」って聞くと、そこで初めて「きいろ。」とか「あお。」って言うんだ。
**** 生まれて初めて一人で買い物に行く時とか、初めて電話に出る時、すごく緊張して、怖くって、それはそれは勇気の要る出来事だった。 それは子どもの頃だけじゃなくて、会社勤めして初めて電話に出る時もそうだったし、今だって、自分の知らない人が大勢集まる場所に行くは多少緊張する。 人間、未知は恐怖なんだ。
でもボクらはちょっと踏み出せばなんとかなることを知っている。どう転んだって、どんな失敗したって、命まで取られることはないってね。 だけど彼らは、子どもたちは、まだそれを知らない。見知らぬ人に話しかけることが暗黒世界に思えるのかもしれない。それを勇気を持って乗り越える。そんな原体験に立ち会ってるのかもしれない。****
好きな風船を選んだら、ボクはひざを曲げ、子どもの視線になって風船を渡す。
「はい。これ、あげる。」
子どもはそこで初めて表情をくずし、嬉しそうに身を翻し、親元へかけて行こうとする。でも、そういうときはオレ、大抵こう言っちゃう。
「おい、アリガトウは?」って。
そしたら大抵の子は振り返って素直に「アリガト」って言う。
それを見て、オレは「よく言えたね。エライ!」って言って、なんだかとてもうれしい気持ちになるから、「アリガトウ。」ってバイバイするんだ。
……どうだい?いい話だろ?
by katsupico
| 2004-09-13 02:35